ファイバー要素の材料の定義
梁要素の断面を小さなファイバーに分割して各ファイバーセルが特定の応力-ひずみ関係を持つようにします。
ファイバー材料に対する特性を定義します。

名称
ファイバー要素の名前
材料タイプ
履歴モデルを定義する材料を選択します
履歴ループタイプ
履歴モデルを定義する材料を選択します。
■ コンクリート
Kent
& Park モデル
Modified Kent &
Park Concrete モデルで、横拘束効果(Confinement Effect)等を考慮できます。
f'c
: コンクリート圧縮強度
K
: 拘束効果による圧縮強度の増加効果を表現する係数
ε_cu
: 圧縮Crushing発生時のひずみ
ε_c0
: 最大圧縮強度発現時のひずみ
Z
: 圧縮降伏以後、コンクリートの軟化区間の剛性を表すための係数
コンクリート標準示方書モデル
日本コンクリート標準示方書[耐震性能調査編, p23]のモデルで最大応力点を超えた軟化領域と残留塑性変形、
除荷再載荷時の剛性低下効果を反映しています。
fc'
: コンクリートの最大圧縮強度
ε'_peak
: 最大圧縮強度発現時のひずみ
道路橋示方書モデル
日本道路橋示方書同解説、V耐震設計編[鉄筋拘束コンクリート、p.161]のモデルです。
地震
タイプ I : 極限ひずみと最大圧縮強度時のひずみが同じになって下降勾配(Edes)区間を持っていません。
地震タイプ
II : 極限ひずみは示方規定式によって算定され、下降勾配(Edes)区間を持ちます。
Ec
: コンクリートのヤング係数
σ_ck
: コンクリートの設計基準強度
σ_sy
: 横拘束鉄筋の降伏点
α,
β : 断面補正係数
Note
円形断面の場合にはα=1.0, β=1.0
梯形断面、中空円形断面及び中空梯形断面ではα=0.2, β=0.4
A_h
: 横拘束鉄筋1本当たりの断面積
s
: 横拘束の間隔
d
: 横拘束の拘束長で、帯筋や中間帯筋によって分割拘束された内部コンクリートの辺の中で一番長い辺の長さにする。
σ_bt
: コンクリートの引張強度
σ_cc
: 横拘束鉄筋で拘束されたコンクリートの強度
名古屋高速公社モデル
名古屋高速公社(名高社)のモデルとして、[コンクリートを部分的に充填した剛性橋脚の耐震性能調査(案)
p.7]のモデルです。
σ_ck
: コンクリートの圧縮強度
ε_cc
: コンクリートの圧縮強度到達時のひずみ
K
: 圧縮強度増加を反映するための係数
ε_cu
: コンクリートの極限圧縮ひずみ
ε_t0
: コンクリートの最大引張強度発現しのひずみ
ε_t1
: コンクリート引張破壊発生時のひずみ
ε_tu
: コンクリートの極限引張ひずみ
Trilinear Concrete
Model
引張部と圧縮部両方を定義できるモデルであり、圧縮部はトリリニア履歴を持ちます。トリリニア履歴を定義するための
応力-ひずみで入力する方式と応力-剛性低減率で入力する方式の2つの方式があります。
σ_c1
: コンクリートの1次圧縮降伏強度
σ_c2
: コンクリートの2次圧縮降伏強度
σ_c3
: コンクリートの2次圧縮降伏以後の強度(K3算定時に必要)
ε
: コンクリートの最大引張強度発現時のひずみ
ε_t1
: コンクリート引張破壊発生時のひずみ
ε_tu
: コンクリートの極限引張ひずみ
ε_c1
: コンクリートの1次圧縮降伏ひずみ
ε_c2
: コンクリートの2次圧縮降伏ひずみ
ε_c3
: コンクリートの2次圧縮降伏以後のひずみ(K3算定時に必要)
ε_cu
: コンクリートの3次圧縮降伏ひずみ
K1
: コンクリートの初期剛性
K2/K1
: コンクリートの1次降伏後の剛性と初期剛性の比
K3/K1
: コンクリートの2次降伏後の剛性と初期剛性の比
ε_cu
: コンクリートの3次圧縮降伏ひずみ
Note
'σ - ε'入力方式で、ε_c1~ε_c3を入力した状態で、'σ - α'入力方式を選択すると自動で
剛性K1, K2/K1, K3/K1を計算してくれます。その逆も自動で計算されます。
■ Steel
Menegotto-Pintoモデル
Menegotto
and PintoのSteelモデルをFilippouなどが修正したモデルです。
f_y
: 鉄筋の降伏強度
E
: 鉄筋の初期剛性
b
: 降伏後、鉄筋の剛性と初期剛性の比
R0,
a1, a2 : 降伏後、鉄筋の応力-ひずみ曲線挙動状態を定義する常数
バイリニアモデル
一般的な対称バイリニア(Bilinear)鉄筋モデルです。
f_y
: 鉄筋の降伏強度
E1
: 鉄筋の初期剛性
E2/E1:
降伏後の鉄筋の剛性と初期剛性の比
Uバイリニアモデル(バウシンガー効果考慮)
一般的なバイリニア型鉄筋モデルを発展させたモデルとして、降伏後の鉄筋の剛性を任意で定義できるし、
鉄筋の座屈と破断などを考慮できます。
σ_y
: 引張側圧縮強度
σ_cy
: 圧縮側圧縮強度
ε1
: 鉄筋の圧縮座屈発生時のひずみ
ε2
: 引張降伏後の鉄筋破断発生時のひずみ
E1
: 鉄筋の初期剛性
E2
: 引張降伏後の鉄筋の剛性
E3
: 載荷時に鉄筋の降伏以後の剛性
E4
: 圧縮降伏以後の鉄筋の剛性(?-?値を指定すると負勾配を考慮することができます。)
E5
: 圧縮降伏が発生した鉄筋の座屈以後の剛性
Trilinear Steel Model
3つの勾配を持つトリリニアモデルとして、履歴入力を応力-ひずみの座標で入力する方式と剛性の低減率で
入力する方式の2つがあります。
σ1y : 引張側1次降伏強度
σ2y : 引張側2次降伏強度
σ3y : 引張側2次降伏後強度(K3算定時に必要)
σ'1y : 圧縮側1次降伏強度
σ'2y : 圧縮側2次降伏強度
σ'3y : 圧縮側2次降伏後強度(K5算定時に必要)
ε1y : 引張側1次降伏ひずみ
ε2y : 引張側2次降伏ひずみ
ε3y : 引張側2次降伏後ひずみ(K3算定時に必要)
ε'1y : 圧縮側1次降伏ひずみ
ε'2y : 圧縮側2次降伏ひずみ
ε'3y : 圧縮側2次降伏後ひずみ(K5算定時に必要)
K : 鉄筋の初期剛性
K2/K1 : 1次引張降伏後の鉄筋の剛性と初期剛性の比
K3/K1 : 2次引張降伏後の鉄筋の剛性と初期剛性の比
K4/K1 : 1次圧縮降伏後の鉄筋の剛性と初期剛性の比
K5/K1 : 2次圧縮降伏後の鉄筋の剛性と初期剛性の比
Note
'σ
- ε'入力方式で、ε1y~ε'3yを入力した状態で、'σ - α'入力方式に変換すると自動でそのひずみに該当する
剛性K1,
K2/K1, K3/K1を計算してくれます。その逆も自動で計算されます。 |