層間変位テーブル

 

 

静的解析及び動的応答解析から得られた層間変位をスプレッドシート形式のテーブルに表示します。

この機能は「建物制御データ」から「層せん断力分担率」を必ずチェックする必要があり、デフォルトでチェックされています。

層間変位テーブルで確認できる層間変位の種類は次の通りです。

1. 鉛直部材の最大層間変位

2. 質量中心の層間変位

3. 鉛直部材の層間変位の平均

4. 指定した節点の層間変位

5. 指定した柱列の層間変位の平均

6. せん断力の重み付け

"モデル/建物&層/建物制御データ"で"層せん断力分担率"の“層モジュールを考慮する”をチッェクオンした場合、重複層のせん断力に対する正確な結果が得られます。

結果 > 結果テーブル >層 > モジュールの定義でモジュールを定義した場合にテーブルの第1列にはモジュールが生成されます。

テーブルツールは、各種の便利な機能を数多く内蔵していますので、詳しい使用方法ついては次の項目を参照して下さい。

テーブル ツールの使用方法

用語の検索

使用方法の手引き

基本的な使用方法

データの操作方法

クリップボードを利用したデータのコピー及び貼り付け

テーブルの付加機能

テーブルの整列(Sorting)

テーブル形式の設定

列幅の自動合わせ

グラフ出力

テーブルの種類別の付加機能

節点/要素テーブル

結果テーブル

 

 

 

リボンメニュー : 結果 > テーブル > 層 > 層間変位

ツリーメニュー : テーブルタブ > 結果テーブル > 層 > 層間変位

 

 

 

フィルタリングダイアログから層間変形角を表示する荷重ケースを選択します。

 

vrrs12.jpg

 

テーブルツールの使用方法を参照して、次のデータを確認します。

モジュール機能を利用する場合、下に示す図のようにモジュール列が生成されます。この時の層間変位は “Note モジュールによる層間変形角計算方法”によって層間変位を求めます。

 

vrrs14.jpg

 
Note
モジュールによる層間変位計算方法

 

Story_Drift_Table-3_V691.bmp

 

1. 各モジュール別屋根層の層間変位は表示しません。

2. 鉛直部材の最大層間変位

A_モジュール(左)の4階の層間変位はA_モジュール(left)の4階鉛直部材の層間変位(4階と5階の変位差)の中で最大、Bモジュール(右)の4階の層間変位はBモジュール(右)の4階の鉛直部材の層間変位(6階と4階の変位差)の中で最大, Cモジュール(ベース)の4階の層間変位は出力しません。

3. 質量中心の層間変位

1) 層剛床が存在する層 : Aモジュール(左)の4階の層間変位はAモジュール(左)の5階の剛床中心(質量中心)を4階に投影させた点の変位と5階の質量中心の変位の差で求めます。Bモジュール(右)も同様な方法で求めます。ここで、4階に投影させた点は4階の剛床に含まれている点と仮定して変位を求めます。

2) 層剛床が存在しない層 : 鉛直部材の平均層間変位を使用します。この時、鉛直部材の平均層間変位を求める際に片方に壁が多く分割された場合などを考慮して領域別の平均を求めた後、再び、この領域の平均を求める方法を利用します。

例) 5階が剛床であり、4階は剛床が存在しない場合床が板要素でモデリングされた場合)は、5階の剛床中心点の変位と4階の鉛直部材の平均変位の差で求めます。

 

モジュール : モジュール定義で指定したモジュール名

荷重ケース : 荷重ケース

層 : 層名

高さ : 階高

P-デルタ増大係数(ad) : P-デルタ効果による増大係数はP-デルタ解析を適用すると計算結果に関係なく1.0で適用されます。

Note
P-デルタ効果による増大係数(ad)を算定する時に利用される層間変位はテーブル出力項目の全体垂直要素の層間変位値を利用します。

 

許容層間変位 : 許容層間変位比(ユーザー入力)=1/200(初期値)

1. 全体垂直要素の最大層間変位

節点ごとに最大層間変位を出力します。

節点 : 該当層で最大層間変位が発生する節点番号

層間変位 : 層間変位

修正層間変位 : 修正層間変位  = 層間変位 X 応答修正(RMF)係数 X Scale(増減係数)

層間変位比 : 層間変位比 = 修正層間変位 / 層高さ

Remark : 層間変位の検討結果

2. 質量中心の層間変位

上下段質量中心の横変位間の差を出力します。

層間変位係数(最大値/採用値) : 最大層間変位 /質量中心の層間変位

残りの項目は全体垂直要素の最大層間変位を参照

Note
特定層で平面が縮まるようなセットバック形状の非整形モデルは隣接層との質量中心点が垂直線上に存在しないため質量中心による層間変位を採用することは適切ではないと思われる。このような構造物の場合は、「指定した節点の層間 変位」を通じて層間 変位を検討する必要がある。

 

3. 垂直部材の層間変位の平均

層ごとに垂直部材に対する層間変位を求めて平均値を出力します。

層間変位係数 (最大/採用値) : 最大層間変位 / 垂直部材の層間変位の平均

残りの項目は全体垂直要素の最大層間変位を参照

 

4. 指定した節点の層間変位

ユーザーが選択した節点と同一垂直線上に位置する節点の層間変位を出力します。

層間変位係数 (最大/採用値) : 最大層間変位 / 指定した節点の層間変位

残りの項目は全体垂直要素の最大層間変位を参照

 

5. 指定した柱列の層間変位の平均

ユーザーが選択した複数の柱と垂直に繋がっている列上での層間変位の平均値を出力します。

層間変位係数 (最大/採用値) : 最大層間変位 / 指定した柱列の層間変位の平均

残りの項目は全体垂直要素の最大層間変位を参照

Note
2, 3, 4項目は層間変位のテーブルでマウス右側ボタンをクリックして、'計算方法の選択'を選択した場合にのみ使用できます。

 

vrrs16.jpg

 

vrrs15.jpg

 

 

6. せん断力重み付け平均

部材別のせん断力を考慮した重み付け平均の層間変位を出力します。

せん断力重み付け平均は モデル > 建物&層 > 建物制御データ で'部材の層せん断力分担率を計算する'オプションを適用した場合にのみ使用できます。

層間変形角: せん断力重み付け平均

=   (部材別せん断力X層間変位) /  部材別せん断力

層間変位係数 (最大/採用値) : 最大層間変位 / せん断力重み付け平均

残りの項目は全体垂直要素の最大層間変位を参照

 

7. Contextメニュー

修正層間変位算定のためのデータとP-デルタ効果による増大係数算定のためのデータをユーザーが直接入力するために使用されます。

 

vrrs17.jpg

 

層間変位パラメータ

応答修正係数 :応答修正係数

倍率 : 補正係数(Cm, Scale-up Factor)

許容層間変形角 : 許容層間変形角比(ユーザー入力)、初期値は1/200

Note
非アクティブになっている項目は、KBC 2005, IBC 2000の場合のみ適用します。
 

vrrs13.jpg