未知荷重係数

 

 

 

最適設計法を使用して、構造物の特定の拘束条件を満たす最適な荷重係数を求めます。

ケーブル構造で初期平衡状態を満足する最適のケーブル張力を求める時に使う機能です。変位,モーメントなどの制限条件を入力して制限条件を満足する固定荷重と平衡となる初期張力を算定することができます。

 

 

 

リボンメニュー : 結果 > 時刻歴応答解析 > その他 > 未知荷重係数

ツリーメニュー : メニュー タブ > 結果 > 未知荷重係数

 

 

 

最適設計法を使用して未知荷重係数を算定するためには、荷重組合わせ条件、未知荷重係数を持つ荷重ケース、及び特定の拘束条件と目的関数等が必要です。このようなデータから1つの未知荷重係数グループを作成し、解析を実行します。複数のグループで作成して保存したり、削除または修正することができます。

 

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未知荷重係数ダイアログボックス

 

add_new.gif

未知荷重係数を求めるための条件を入力し、新規に未知荷重係数グループを作成する場合に使用します。

modify.gif

既に作成した未知荷重係数グループを修正する場合に使用します。

delete.gif

既に作成した未知荷重係数グループを削除する場合に使用します。

add_new.gif をクリックして、新規に未知荷重係数グループを作成する場合、または modify.gifをクリックして未知荷重係数グループを修正する場合に、次のような未知荷重係数の詳細ダイアログでデータを入力したり修正します。

  

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未知荷重係数の詳細ダイアログボックス

名称 : 未知荷重係数グループの名称を入力します。

荷重組合わせ : 未知荷重係数の計算に使用する荷重組合わせ条件は、"結果>荷重組合わせ"であらかじめ入力された荷重組合わせ条件から選択します。未知荷重係数を求めるための荷重組合わせ条件には、必ず荷重係数を決めるべき荷重ケースが含まれている必要があります。

現在のプログラムでは一つの荷重組合に含まれる荷重条件の数は最大で150個です。したがって、未知の荷重係数を求めるための荷重条件の個数が150個を越す場合は、150個以下の荷重条件を含む2個以上の荷重組合を定義して、この荷重組合せを一つの荷重組合せで定義して選択します。

目的関数のタイプ : 未知荷重係数で構成された目的関数のタイプを選択します。

線形 : (荷重係数×重み)の絶対値の線形和

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自乗 : (荷重係数×重み)の2乗の線形和

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最大絶対値 : (荷重係数×重み)の最大絶対値

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未知荷重係数の符号 : 未知荷重係数の計算で考慮する値の符号を指定します。

負 : 計算する値の範囲を負(-)の区間とします。

両 : 計算する値の範囲をすべての区間とします。

正 : 計算する値の範囲を正(+)の区間とします。

未知 : 未知荷重係数を求める荷重ケースにチェックマークを入れます。チェックした荷重ケースがアクティブになり、荷重ケースのFactorの項目が"Unknown"と表示されます。

荷重ケース : 未知荷重係数の計算に使用される荷重ケース名が表示されます。

自重の係数 : 未知荷重係数に重みを与えて、目的関数が占める比重を相対的に調整するために入力する係数です。

拘束条件 : 未知荷重係数を含む荷重組合わせ条件の結果が満たさなければならない拘束条件を入力します。拘束条件を入力すれば、拘束条件リストが作成され、これらの中から必要とする条件のみを選択して適用することができます。拘束条件の種類には、変位、反力、及びトラス要素と梁要素の断面力があります。

add1.gif : 新規に拘束条件を作成する場合にクリックします。

modify.gif : 既に入力した拘束条件を修正する場合にクリックします。

delete.gif : 既に入力した拘束条件を削除する場合にクリックします。

 

  • add1.gifまたは modify.gifをクリックした場合

拘束条件名 : 拘束条件名を入力します。

拘束条件の種類 : 拘束条件の種類を入力します。

1. 拘束条件の種類が反力の場合

 

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未知荷重係数の拘束条件ダイアログボックス

節点番号 : 節点番号を入力します。

成分 : 反力の成分を指定します。

6個の反力成分から選択します。

等合/不等合条件

等合 : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせでの反力値が入力された値(または指定された他の節点の該当成分の反力値)と同一な条件

値入力 : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせで入力された反力成分の値が満足する値を入力します。

他の節点 : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせで入力された反力成分の条件を他の節点反力を使って付与しようとする場合に使います。

不等合 : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせでの反力値が上限と下限の間にある場合、上限と下限は同時に入力することが可能で、どちらか片方だけでもかまいません。

上限 : 制約条件の上限値

下限 : 制約条件の下限値

2. 拘束条件の種類が変位の場合

 

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未知荷重係数の拘束条件ダイアログボックス

節点番号 : 節点番号を入力します。

成分 : 変位成分を指定します。

6個の方向に対する変位から選択します。

等合/不等合条件

等合 : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせでの変位値が入力された値(または指定された他の節点の該当成分の変位値) と同一な条件

値入力 : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせで入力された変位成分の値が満足する値を入力します。

他の節点 : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせで入力された変位成分の条件を他の節点変位を使って付与しようとする場合に使います。

不等合 : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせでの変位値が上限と下限の間にある場合、上限と下限は同時に入力することが可能で、どちらか片方だけでもかまいません。

上限 : 制約条件の上限値

下限 : 制約条件の下限値

3. 拘束条件の種類がトラス要素の断面力の場合

  

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未知荷重係数の拘束条件ダイアログボックス

要素番号 : トラス要素の要素番号を入力します。

位置 : トラス要素の位置を指定します。

等合/不等合条件

等合: 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせでのトラス要素断面力値(または指定された他のトラス要素の断面力値) と同一な条件

値入力 : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせで入力されたトラス要素断面力値が満足する値を入力します。

他のトラス要素 : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせで入力されたトラス要素断面力値の条件を他のトラス要素を使って付与しようとする場合に使います。

不等合  : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせでのトラス要素の断面力値が上限と下限の間にある場合、上限と下限は同時に入力することが可能で、どちらか片方だけでもかまいません。

上限 : 制約条件の上限値

下限 : 制約条件の下限値

4. 拘束条件の種類が梁要素の断面力の場合

  

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未知荷重係数の拘束条件ダイアログボックス

要素番号 : 梁要素の要素番号を入力します。

位置 : 梁要素の位置を指定します。

断面力の成分 : 断面力の成分を指定します。

等合/不等合条件

等合 : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせでの梁要素断面力値が入力された値(または指定された他の梁要素の断面力値) と同一な条件

値入力 : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせで入力された梁要素断面力値が満足する値を入力します。

他の梁要素 : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせで入力された梁要素断面力値の条件を他の梁要素を使って付与しようとする場合に使います。

不等合  : 未知荷重係数を含んだ荷重組合わせでの梁要素断面力値が上限と下限の間にある場合、上限と下限は同時に入力することが可能で、どちらか片方だけでもかまいません。

上限 : 制約条件の上限値

下限 : 制約条件の下限値

プログラムで使用する最適化設計法を、数式で表現すると次のようになります。

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a1a2.jpg : マトリックス

 

b1b2.jpg : ベクトル

 

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プログラムの最適化設計法によって計算された未知荷重係数の結果は、以下のような形式で出力され、また結果を保存することができます。