地盤材料を大きく二つに区分すると、岩盤と土砂で分けられます。岩盤は土砂より剛性が大きく、風化程度によって応力による剛性変化が無視できるほど小さいという側面から挙動プロパティが区分されます。特に、岩盤のせん断強度と引張強度が土砂に比べて全体の挙動プロパティに大きく影響を与えられます。HoekとBrownは1980年jointed rock massの破壊による応力減少現象を定義する為に等価連続体の概念を使用する方法を提案し、Intact rockとbroken rockを区分する為の破壊関数も提案、提案された破壊関数によって岩盤の破壊が定義されると破壊関数を定義する特定係数値を減少させて応力減少現象を描写できるようにしました。HoekとBrownによって提案された手法は既存のMohr-Coulomb方法が考慮できない岩盤の一軸圧縮強度を定義することで岩盤の挙動をより正確かつ簡単に表せるという長所があり、この点から今までも岩盤の解析に多く用いられています。岩盤のせん断強度はMohr-Coulombの破壊基準式を適用して表す事ができ、特定応力範囲内でHoek-Brownの強度定数を利用してMohr-Coulombモデルの粘着力と内部摩擦角の予測が可能です。

<Hoek-Brown 破壊基準>
Hoek-Brown 基準の主要非線形パラメータは下の通りです。

[初期m,s値]
初期m、s値はインタクトロック(Intact Rock)のHoek-Brown材料常数の中の一つで岩盤等級(タイプ)によって決まる経験的な常数であり、一般的なmの値は下の表の通りです。

<Hoek-Brown材料常数 m>

s常数はインタクトロックの場合'1'を入力し、現地の岩盤の場合GSI(Geological Strength Index)から計算できます。岩盤の等級によるGSIは下の図表の通りであり、一般的に岩盤分類結果(RMR、RQD)から計算して予測することもできます。
GSIから計算されたsは以下のとおりです。


<GSI (Hoek(1999)>
Hoek-Brwonモデルでa=0.5のものとみなしてGSIによるm、sの関係は下のようになります。

<GSI と m,sの関係>
[一軸圧縮強度]
インタクトロック(Intact Rock)の一軸圧縮強度の実験結果を入力します。岩盤の等級による一般的な数値は以下のようになります。

|