材料一般(挙動特性)

 

横等方性

自然地盤は一般的に層になってかつ傾いていて各直交方向に異なる剛性値が持てます。以下の図の様に地盤層は全体x軸と要素x’軸が角度 を成す要素の直交方向x’とz’で直交-異方性を表します。

 

<直交異方性モデル>

 

このように直交異方性は(断層)方向の接線方向と法線方向の剛性を別度に指定することで描写します。層理の法線方向の剛性は一般的に接線方向に比べて減少され、異方性方向のせん断剛性はせん断弾性係数(G)で定義します。完全等方性の場合、 , がそれぞれ,と同様に設定され、Gは/2(1+) の関係になります。

 

 

横等方性材料は等方性を持つ横断面とこれに垂直した軸で定義される材料モデルです。横断面内では物理的なプロパティが同一で、垂直方向ではこれと異なるプロパティを持ちます。

 

  • 横断面の平面外(out of plane)物性 :   , ,

  • 横断面の平面内(in plane)物性 :  , ,

 

ここでは横断面の垂直軸に対する弾性係数、, , はそれぞれ垂直軸と横断面の違う軸が成す平面のポアソン比とせん断弾性係数です。

材料の主方向(dip angle)と材料の主方向(dip direction)に該当する二つの角によって該当材料の局部座標系が作成され、傾斜面と水平面の基準軸は一致しないため、実際の変換行列を構成する際にはで二つの平面の基準軸間の角度に相当する方向()を引いた補角(auxiliary angle)を用います。