
汎用リンク要素のプロパティ定義ダイアログボックス

汎用リンク要素のプロパティの追加/変更ダイアログボックス
名称
汎用リンク要素属性の名称を入力します。
適用タイプ
汎用リンク要素の適用方式を選択します。解析に適用される方式は要素タイプと力タイプに区分されます。
バネ要素タイプ : 解析過程で要素剛性マトリックスを更新することによって要素の非線形挙動を直接的に反映します。
バネ要素の汎用リンク要素にはバネ、線形ダッシュポット及びバネと線形ダッシュポットの3つのプロパティタイプが提供されます。バネは6つの成分別に線形弾性であるStiffnessのみを持ち、線形ダッシュポットは6つの成分別に線形粘性である減衰のみを持ちます。バネと線形ダッシュポットはバネと線形ダッシュポットが並列に連結された形態です。
バネ
バネは直接積分法による非線形時刻歴解析時に非線形特性を与えて(「非線形特性...」をクリック)非線形要素で使用することができます。非線形解析過程で要素剛性マトリックスを更新することに要素の非線形挙動を直接的に反映します。これは主に構造物に部分的に発生する塑性ヒンジや地盤の非線形状をモデリングするために使用されます。
線形ダッシュポット
バネと線形ダッシュポット
リンク要素タイプ
: 要素剛性マトリックスを更新せず非線形属性によって計算された部材力を外部荷重に置換することで間接的に非線形性を考慮します。
適用方式による具体的な連結要素を表します。バネ要素タイプは、バネ、ダッシュポット、バネ及びダッシポットの3つのタイプを提供します。
Note
要素タイプの汎用リンク要素の中でバネタイプ(6つの自由図- Dx, Dy, Dz, Rx, Ry, Rz)である場合には静的増分解析に反映することができます。また、線形(Linear
Property)及び非線形(Inelastic Hinge Property)ヒンジの属性を与えて線形及び非弾性解析を行うことができます。非弾性ヒンジ特性の定義はモデル>
材料&断面 > 非線形特性で定義することができます。
リンク要素タイプは、制振装置で用いる粘弾性ダンパー、弾塑性ダンパーと免震装置で用いる鉛プラグ入り積層ゴム型免震装置、摩擦振り子型免震装置があり、圧縮専用要素であるギャップ及び引張専用要素であるフックの6つのタイプを提供します。
解説
簡単な説明文を入力します。
自重
汎用リンク要素の総重量を入力します。入力された重量は要素両端の節点に半分ずつ分配されて、構造物自重による静的荷重を計算する場合や質量への変換で使用されます。
質量
非線形連結要素の総質量をユーザーが入力します。
線形プロパティ
自由度ごとに、汎用リンク要素のバネを設定するかどうか、設定した場合は、その等価剛性値を入力します。非線形特性を設定しなければ、入力した剛性値を持つ線形のバネとして扱われます。
非線形属性を持つバネの等価剛性は、線形及び非線形静的解析や線形動的解析時の線形弾性として、境界非線形時間歴解析ではアルゴリズム上で剛体運動を防止するための仮想の剛性として使用されます。非線形解析時は、等価剛性値が大いと収束計算で発散しやすいので、適切な値を入力する必要があります。
DOF
: バネを設定したい自由度のチェックボックスをオンにします。
Dx、Dy、Dz
:要素座標系x、y、z軸方向の並進(Translational)自由度
Rx、Ry、Rz
: 要素座標系x、y、z軸回りの回転(Rotational)自由度
等価剛性
: 等価剛性値を入力します。
線形バネ特性を与えた、線形バネのプロパティのDOFを選択している自由度に対して、非線形特性を定義するパラメーターを入力します。この際に非線形特性が入力可能な
DOF
: 非線形属性を定義したい自由度のチェックボックスをオンにします。オンにすると、非線形プロパティが自動クリックされて、該当の入力ダイアログボックスが画面に表示されます。
非線形プロパティ
: をクリックして、非線形バネ特性を定義するパラメータを入力します。
チェックボックスにチェックを入れると、せん断バネの位置を入力することができます。このオプションはせん断変形によって発生する端部の追加的なモーメントを考慮するためのものです。
入力形式は節点(N1)からせん断バネ位置までの距離の全長に対する割合となり、Dy、
Dzはそれぞれ要素座標系y軸及びz軸方向のせん断バネを表します。
せん断バネの位置を入力する場合は、せん断力によって両端でのモーメントの差が発生します(モーメントの差=せん断力×部材長さ)。一方、せん断バネの位置を入力しない場合は、両端でのモーメントはせん断力の影響を受けないため、常に等しい値となります。
Note せん断バネ位置による内部処理
■ 6つのタイプの非線形汎用リンクに対する個別バネの非線形特性を定義
リンク要素(境界非線形要素):リンク要素(境界非線形要素)は、制振装置で用いる粘弾性ダンパー、弾塑性ダンパーや免震装置で用いる鉛プラグ入り積層ゴム型免震装置、滑り振り子型免震装置や圧縮専用要素であるギャップ及び引張専用要素であるフックが提供されます。また、非線形時刻歴解析である境界非線形解析に使用されます。リンク要素(境界非線形要素)のそれぞれの成分は、線形プロパティとして有効剛性及び有効減衰を持ち、ユーザーが選択した成分に対して非線形プロパティを入力することができます。
リンク要素(境界非線形要素)は静的解析、応答スペクトル解析では有効剛性を持つ線形要素として解析され、有効減衰は無視されます。線形時刻歴解析では有効剛性に基づいた線形要素として解析されます。非線形時刻歴解析では有効剛性が仮傷の線形剛性役割をします。要素剛性マトリックスを更新しなく、非線形属性によって計算された部材力を外部荷重に置換することで間接的に非線形を考慮します。
粘弾性ダンパーは6個の自由度ごとに線形バネと(非)線形粘性減衰が並列に繋がれた粘性ダンパーと、線形剛性の取付バネで構成されます。また、プログラムでは3つタイプの粘弾性ダンパーモデルを提供します。
ダンパータイプ=
マックスウェルモデル
ダンパータイプ=
フォークトモデル
ダンパータイプ=
バネ付きフォークトモデル(マックスウェル+フォークト)
ギャップは各自由度ごとに、N1節点に対するN2節点の相対変位がバネ内部の初期間隔より大きい負の値となった時、該当のバネ剛性が現われます。また、ギャップバネと並列に繋がれる付加的な線形粘性減衰を入力することができます。
フックは各自由度ごとに、N1節点に対するN2節点の相対変位がバネ内部の初期間隔より大きい正の値となった時、該当のバネ剛性が現われます。また、フックバネと並列に繋がれる付加的な線形粘性減衰を入力することができます。
弾塑性ダンパーばねは各自由度ごとに、1軸塑性(Uniaxial
Plasticity)の特性を持つばねで構成されます。また、弾塑性ダンパーばねと並列に繋がれる付加的な線形粘性減衰を入力することができます。
鉛プラグ入り積層ゴム型免震装置に含まれる2つのせん断バネは互いに連結された2軸塑性(Biaxial
Plasticity)の特性を持ち、残り4つの自由度の変形に対しては独立的な線形弾性バネの特性を持ちます。また、各自由度のバネに対しては並列に繋がれる付加的な線形粘性減衰を入力することができます。
滑り振り子型免震装置に含まれる2つのせん断ばねは互いに連結された2軸塑性(Biaxial
Plasticity)の特性を持ち、軸ばねは内部初期間隔が0のギャップばねの特性を持ちます。残り3つの自由度に対しては独立的な線形弾性ばねの特性を持ちます。また、各自由度のばねに対して並列に繋がれた付加的な線形粘性減衰を入力することができます。
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