剛床質量

 

 

建築物の場合、任意の層に剛床質量を入力することができます。

剛床質量の入力方法には次の2通りがあります。

    1. 層ごとに質量の並進成分と回転成分(回転慣性モーメント)及び質量中心の座標をユーザーが直接入力する方法

    1. 層の平面が四角形、三角形、円型で、層の質量を面質量または直線、弧などの線質量の形で与える場合、該当平面の形状と位置及び単位質量値を入力して、プログラム内部で該当層の質量の並進成分と回転成分及び質量中心を計算させる方法

ちなみに、この機能は層の平面が多数の単位形状で構成されている場合、該当層に対して繰り返して行うことで適用します。

入力された質量データは、静的地震荷重の適用時、耐震設計規準によりプログラム内部で計算され、さらに動的解析を実行する時にも

使用されます。剛床質量機能はモデル > 建物 & 層 > , 建物制御データ機能と一緒に使用します。

この機能の使用する時は、建物モデルのZ軸が重力方向の反対方向になるようにモデリングします。

また、各層の床が剛体移動(Rigid Diaphragm Action)できるように、モデル > 建物 & 層 >層 機能を使って、該当層に対しては

"剛床"を"考慮"する必要があります。入力及び計算された層質量データは、プログラム内部で自動生成された層別の質量中心-剛床の

中心位置-に自動入力され、全体座標系を基準にX, Y方向の並進成分とZ軸に対する回転成分のみが考慮されます。

 

 

 

リボンメニュー : モデル > 質量 > 剛床

ツリーメニュー : メニュー タブ > モデリング > 質量 > 剛床質量

 

 

 

vmm3.jpg

 

c.jpg質量タイプ

入力する質量の形を選択します。

点質量 : 点質量

線質量 : 直線質量

円弧質量 : 円弧質量

扇形面質量 : 扇形面の質量

三角面質量 : 三角面の質量

四角面質量 : 長方形面の質量

c.jpg最下層/最上層

質量を入力する層を指定します。

c.jpg床の質量

点質量

point_mass.jpg

Mp : 全体座標系X, Y方向の点質量(移動質量)

Mr : 点質量の位置で全体座標系Z軸に対する回転質量慣性モーメント(Rotational Mass Moment of Inertia)

Xc, Yc : 点質量中心の全体座標系の座標

 

 

線質量

line_mass.jpg

Ml : 単位長さ当たり質量(質量/長さ)

D1 : 直線質量の長さ

Xc, Yc : 直線質量中心の全体座標系の座標

 

 

円弧質量

circular_arc_mass.jpg

Ml : 単位長さ当たり質量 (質量/長さ)

Xc, Yc : 円弧体積中心の全体座標系の座標

D1 : 円弧の角度(Degree)

D2 : 円弧の半径

D3 : 全体座標系X軸に対する円弧重心の傾斜角度 (Degree)

 

扇形面質量

circular_area_mass.jpg

Ma : 単位長さ当たり質量 (質量/面積)

Xc, Yc : 扇形頂点(円の中心)の全体座標系の座標

D1 : 扇形の内部角度(Degree)

D2 : 扇形の半径

D3 : 扇形の半径方向の幅

D4 : 全体座標系X軸に対する扇形面の重心の傾斜角度(Degree)

 

三角面質量

tringular_area_mass.jpg

Ma : 単位面積当たり質量 (質量/面積)

X1, Y1 : 三角面の任意の一頂点の座標

X2, Y2 : 三角面の二つめの頂点の座標

X3, Y3 : 三角面の三つめの頂点の座標

 

四角面質量

rectangular_area_mass.jpg

Ma : 単位面積当たり質量 (質量/面積)

Xc, Yc : 長方形面の中心の全体座標系の座標

D1 : 長方形面の一つ辺の長さ

D2 : 長方形面でD1と直角になる辺の長さ

 
Note
剛床を考慮する場合の質量中心の確認は、照会>層質量テーブルから確認できます。