幾何モデル化 |
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幾何データは次の表に整理された個体とそれらの相互関係による組み合わせでタイプと形状が定義されます。
いくつかの簡単な例を利用して個体の構成と上/下位個体の関係を整理してみます。
フェースの内/外部境界はエッジの個数と無関係に常にワイヤーである。円のように閉じられたエッジである場合、始り/終りの頂点が同一である。
隣接せたフェースをシェルで結ぶと共通のエッジは各フェース間に共有される。次の図でシェルで結ぶ前は全て8つのエッジが存在するがシェルで結んだ後はエッジが7つとなる。エッジとは違ってワイヤーは共有されない。
FEA NXの幾何モデル化機能は下向式と上向式モデル化方式を全て提供するので解析モデル形状の特徴とユーザの便宜によって自由にモデル化方式を選択または混用して使用することができます。
下向式モデル化方式(Top-down Modeling方式) 直接上位個体を作るとこの個体を構成する下位個体はプログラムから自動で作成される方式です。ユーザが下位個体の構成などに対して詳細に考慮しなくても作成しようとする最上位個体の形状だけに集中しながら作業できるので便利です。モデルの簡単な部分や初期の基本形状を作成するときによく使用します。 <例> Primitive Boxを使用して地盤を表現するソリッドを作るとこのBoxを構成するサブシェープであるフェース、ワイヤー、エッジ等が自動で作成されます。
上向式モデル化方式(Bottom-up Modeling方式) 先にモデル形状の特徴を定義できる適切なサブシェープを作った後に作成されたサブシェープを基に上位の個体をモデル化する方式です。形状が複雑で直接上位個体が作れないモデルに主に使用されて下向式モデル化方式に比べて相対的に作業量は多いですが下向式モデル化方式で表現が不可能な複雑である形状も表現できます。実務モデル化ではほとんどがこの方式を利用して作業を行います。 <例> 実際の地表面または地層を表現する局面は直接モデル化することが難しいので、先に局面形状の特徴が表現できるようなポイント、エッジを作り、それらを連結して局面を作成します。
CADデータの抜けた部分を復旧する際には大体この上向式モデル化方式を使用することになります。 上向式モデル化方式による実際モデル化過程は次のようなプロセスで行われます。
<GTSでの幾何モデル化作業の流れ>
下図のような簡単な例題を利用して上の幾何モデル化作業の流れをより詳細に見てみます。
FEA NXは多様な幾何モデル化機能を充実に提供するため、大体のモデル化作業をまるで実際施工を描写(simulation)するように行うことができます。つまり、まず基準となる初期モデルを作った次にこの初期モデルから不要な部分を除去し特定の個体を基準でモデルを分割する概念で作業を行います。
この例題では地盤を初期基準モデルとして設定します。 ① まず、地盤の断面を作成します。地表面の測定座標を用いてB-スプラインカーブ(エッジ)を作成し、ライン(エッジ)で断面の残りの部分を作成します。
② 作成した断面からソリッドを押出しするためにエッジをグループとして指定し1つの閉じられたワイヤーを作成します。閉じられたワイヤーはフェースとサブシェープの構成が同一であるのでシェルまたはソリッドで押出しできます。
③ 閉じられたワイヤーを押出しして初期地盤を形状化した最上位個体ソリッド(A)を作成します。
④ ①~③ のプロセスと同様な方法で坑口部断面をカーブ(エッジ、ワイヤー)で作成し、坑口部で除去する部分の基本形状となるソリッド(B)を押出しします。
⑤ ④で押出ししたソリッド(B)で坑口部入口面が傾くようにソリッド(B)に部分的な修正を加えます。
⑥ それからソリッド(A)からソリッド(B)部分を除去してソリッド(A)の形状を変更します。
⑦ ソリッド(A)をトンネル部分と地盤部分で分離させなければなりません。このためにまず両部分間の境界となる境界面(Surface: Face, Shell)を作成します。 ①~②のプロセスと類似な方法で坑口部の入口にトンネル断面(ワイヤー)を作成した次にこの断面(ワイヤー)から境界面となるシェル(C)を押出しします。
⑧ トンネル部分と地盤部分を区分するシェル(C)でソリッド(A)を分割します。
⑨ トンネル部分のソリッドであるソリッド(A2)を施工段階別に再び分割させなければなりません。このために先に各施工段階間を区分する境界面(フェース)を作成します。
⑩ ⑧の過程と類似に⑨で作成した境界面でトンネル部分ソリッド(A2)を分割して最終幾何モデルを完成します。
⑪ 完成された幾何モデルにオートメッシュ機能を利用してメッシュを作成します。
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