応答スペクトル

 

概要

  • 応答スペクトル解析実行に必要な荷重条件と応答スペクトル関数(スペクトルデータ)、そして応答スペクトル荷重の載荷方向を入力します。応答スペクトル解析は構造物に動的荷重が作用する場合に応答物理量の最高値を固有周期や固有角振動数、固有振動数の関数で表したものとして変位応答スペクトル、類似速度応答スペクトル、類似加速度応答スペクトルで表すことが出来ます。応答解析のために要求される荷重、境界条件は静的解析とほぼ似ていますが、荷重が時間の関数で定義されるという点が違い、静的解析とは違って応答解析では慣性力(Inertial Force)と減衰力(Damping Force)を含みます。過渡応答解析で得られる大事な結果は節点の変位、速度及び加速度、要素に対する力と応力です。これと関連したモード別最大物理量(変位、応力、部材力など)判定のためのモード組合せ手法及び減衰設定手法に対する詳細な説明は解析制御オプションで確認出来ます。

 

手法

 

[方向]

応答スペクトル荷重の載荷方向を全体座標基準で設定し、個誘致解析によって発生した固有周期を適用する際、該当固有周期を一括的に増減する場合"周期修正係数"を入力します。

 

[スペクトル関数]

解析のための応答スペクトルデータを設定します。 ボタンを選択してスペクトル関数を定義できます。

 

 

     

ダイアログ左側の入力欄に周期と応答スペクトル値を直接入力します。上の様に入力されたスペクトル関数は周期に対する応答スペクトル値をグラフで処理するため、その形態を簡単に把握することができます。応答スペクトル解析では構造物の固有周期に該当するスペクトル関数値を線形補間して使用するため、スペクトル曲線の曲率が急激に変化する部分にたいしてはいくつかの区間に分けて稠密なスペクトル値を持つようにすることが望ましく、スペクトル関数の周期範囲は構造物の固有周期を全て含む様にする必要があります。

 

スペクトルデータタイプは無次元加速度(加速度スペクトル/重力加速度)、加速度、速度、変位ペクトルがあり、形式を変更する場合、データ形式の単位によって変換されず、適用形式のみが変更されます。スケールは入力されたデータの増減係数であり、最大値設定で入力された値が最大になるように全体データをスケーリングできます。

 

‘減衰比’欄にはResponse Spectrumに適用された減衰比を入力されるが、解析を実行する構造物の減衰比が違う場合には入力したスペクトルデータは構造物の減衰比に合うよう加工して適用されます。

 

設計スペクトル適用

プログラムに内蔵された設計スペクトルが利用できます。基本的に内蔵されて提供される設計用スペクトルの種類は次のようになります。

 

            

 

  • Korea(Bridge) : 韓国、道路橋示方書

  • Japan(Bridge02) : 日本、建築物荷重指針及び動解析

  • China(JTJ004-89) : 中国、道路公社耐震設計規準

  • KBC 2009 : 韓国、建築構造設計規準2009

  • KBC 2005 : 韓国、建築構造設計規準2005

  • IBC2000(ASCE7-98) : 米国、International Building Code 2000

  • UBC(1997) : 米国、UBC 97規準

  •  EURO(2004H-ELASTIC) : ヨーロッパ、構造物の耐震設計規準など。